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- 12月
11月議会は、15日の閉会を前に委員会審議もほぼ終了しました。なので現時点での概要を報告します。
**まず、よかったことは・・・
1・保育料の軽減です。
保育料は世帯年収によって、いままでは3歳未満は、A階層の生保世帯の0円から、C12階層の推定年収1130万円以上の 55700円。3歳以上はA階層の0円から、C12階層の1130万円以上の37500円までとなっていましたが、今回から特にC4とC11(3歳未満)C10(3歳以上)を細分化して保育料を定め直しました。
それにより、C11以上の所得の高い層は据え置きですが、3歳未満は最低で2300円から最高で5900円、3歳以上は最低で1000円最高で5700円の引き下げになります。総額4億2千万円の引き下げです。
2・南区で病児保育が始まります。
平成29年3月から 南区泉田 医療法人 医清会 山本医院 ピオーネ病児園(仮称)
これで市内6施設となります。しかし東区だけありません。なんとかしなくては!!
3・LGBT啓発で教職員向けパンフ作成。
LGBT等の正しい理解に向けた取り組みの中で、このたび、教職員向けの啓発パンフレットが作成されることになりました。当事者団体であるプラウド岡山が教育現場にアンケートをとったことをもとに、先生に理解してもらいたい当事者の声を拾い形になりました。
**議会質問より
◆教育問題
学力テストについて、教育長は子ども一人一人に寄り添って学ぶ力をつけることが大事で、結果的に順位があがることはいいこと、また学力ストでわかった課題を授業に活かすという方向性を答弁しましたが、市長はあくまでも順位をあげることの目標をもつことにこだわっているという、教育長との見解の違いがはっきりしました。
◆学校規模の適正化・統廃合について
個人質問で、林議員が学校規模の適正化について、今の岡山中央小学校の現状を見に行き具体的に質問しました。
無理な中心部の小学校の統廃合で、一校になってしまった岡山中央小学校は700人の規模に900人という実態です。あいつぐマンションの建設ラッシュでまだまだ子どもは増えそうです。当時の人口シュミレーションが甘かったのでは?
今、特別室を教室として使っており不便をかけていること、あるクラスは他のクラスを横切らないと自分のクラスに入れないことなど写真を持って質問。また、周辺部の地域も統廃合で地域が壊れてしまうと言う他の議員の質問もありました。今策定中の岡山市の中期計画から「学校の統廃合」の文言を削ること、学校規模の適正化を見直すことを求めました。
計画の文言は残すと、教育長答弁、学校規模の適正化は今年度中にまとめなおすとの方向です。
◆子どもの貧困問題
より実態を調査するために、私の個人質問の中で、学年を決めてアンケートをとること、データー分析のための指標の提案などを訴えました。この分野はやっと対策本部が立ち上がったくらいでなかなか進まないのは独自の計画や条例がなく、数値目標もはっきりしていないからだという私の質問に、まずは庁内の情報を集めて専門家を含めた分析を行うことと前回とあまり進んだ答弁がありませんでした。
**予算化はされたが・・・
1・幼稚園での一時預かり事業
待機児童の多いエリアにある施設の内余裕教室等の活用で平成29年4月から一時預かり事業を行う予算2500万円。待機児童の多いエリア内の市立今幼稚園・妹尾幼稚園の2カ所を選定。私たちも、幼稚園の空き教室を待機児童対策に使ってほしいと以前から提案していましたが、今回の事業は2歳以上で給食はなく、弁当持参、預かり期間は最長3ヶ月までという内容。これでは待機児童の抜本解決にはなりません、ここから先に行くところの保障もありません。やはり抜本的には認可保育園を増やすことだと思います。
2・認定こども園事業
今認定こども園(仮称)、鹿田認定こども園(仮称)の2つの園を認定こども園化するための調査設計予算が計上されました。9800万円。
地元合意がとれたからと、認定こども園の候補園を次々こども園化している岡山市。しかし岡南や中山の前例にもあるように5億円以上もかけてこども園化しても待機児童解消には何ら役立っていないのは明らかです。園舎が老朽化していても耐震が可能なのか、残した上での受け入れは?などの議論がされないままこども園ありきの説明会で説得をしているようにしか思えません。老朽化している園舎の建て替えでこども園化と誘導しているように思われます。現に、東区の瀬戸町や古都学区では、こども園とは?の説明会から入っていると伺っています。大事なのは入りたくても入れない子どもたちへの受け入れをふやすことではないでしょうか?
3・がんばる学校応援事業
伊原木県知事の愚策というのは言い過ぎかもしれませんが県ががんばる学校に一校あたり100万円の補助金をだすという制度です。
今回で3年目で最後です。今回は 牧石小学校、庄内小学校、西大寺中学校、中山中学校区、吉備中学校区、灘崎中学校区、芳田中学校区が選ばれました。こんなことより、根本的に教育予算を増やしてくれーと現場の声が聞こえています。
**建設委員関係の報告***
1・総合交通計画の策定について
交通ネットワークの構築をめざして総合交通計画(仮称)の検討が始まりました。私たちとしては、今、路面電車の岡山駅乗り入れが議論になっていますが、全体の交通計画の中で路面電車の延伸化などのなかでの乗り入れの位置づけならまだわかること、周辺部などの公共交通網の構築を考えることを提案していました。
10月25日から岡山市総合計画策定調査検討会での議論が始まり、平成29年度中に策定予定です。
2・路面電車の岡山駅前広場への乗り入れ検討について
地元への説明不足、地元はまだ理解が深まっていない、乗り入れありきの説明など、昨年から大議論になって、賛成・反対の陳情は継続審議のままです。プレの委員会にはその後の市のとりくみが報告されました。出石学区連合町内会と、岡山駅前商店振興組合とそれぞれ意見交換会が11月に行われたこと、大学生のワークショップを行い若者の意見を聞いたことなどが報告されました。その中での意見や、タクシー協会やバス協会から寄せられた意見を集約した図面がたくさん資料として示されています。
3・岡山市浸水対策にかんする条例(素案)が示されました
最近のゲリラ豪雨などの大雨の多発で浸水被害の対策が重要となっています。いままで市としては施設整備を進めてきましたが、今回この条例で理念を定め、浸水対策を行政、市民、事業者と連携して取り組むために条例制定の動きとなりました。土地建物の所有者が雨水流出抑制施設を設置することにつとめるなど事業者の責務も入りました。
11月25日からパブリックコメントが始まっています。12月22日が締め切りです。ぜひご意見を。
4・新しい文化・芸術施設について(表町三丁目市街地再開発事業・新しい市民会館・文化ホール)
表町三丁目に予定されている市街地再開発事業の都市計画決定の報告がプレの委員会でありました。地権者の同意がとれていない中でどう努力しているのか聞きました。地権者説明会を行ったこと、参加していないところは訪問して懇談を申し入れていること、再開発組合任せにしないで市としても理解してもらうように努力することを求めました。我が党市議団としてはこの地域に市民会館・文化ホールができることがいいとは思っています。しかし反対されている方がいるのは事実で無視できないことだと考えています。丁寧な岡山市の 対応を求めます。大ホール1700席と中ホール900席という内容に今議会では、自民党市議団が小さすぎるとの論調で、2000席以上と訴えています。市民団体の代表も含め今の案に落ち着いたので現時点の計画内容を私たちは支持しています。
5・主要地方岡山赤穂線の鉄道交差部における道路新設について(写真)
岡山市東区宍甘交差点の北、赤穂線にむけての道路渋滞緩和のため、高架にして道路を新設するという内容です。
これは平成7年国主体事業と岡山県の事業として計画され政令市移行に伴い岡山市が受け継いでいたものです。このたび、平成28年度から37年度まで110億の債務負担行為が設定され事業が進むことになりました。総事業費は340億円程度といわれている大型公共事業です。そのうち市の負担は55%。
もちろん、地元住民からすると「あの、開かずの踏切をなんとかしてほしい!」「渋滞緩和は解消できるのか?」の期待の声はあります。しかし多額の税金が注がれる事業ですので、ノーチェックではいけません。
岡山市の道路計画全体から見ての位置づけはどうなのか?と聞くと、外環状道路の整備事業の一環に入り優先順位は高いとのこと。これからの人口減にむけて10年後の交通量のシュミレーションは?渋滞緩和見込みはどうなのか?など聞いていきました。東岡山の西の渋滞緩和のためには鉄道との立体交差は必要であると考えている。推計はできていないが・・・との答弁。
今後、JRとの協定を結ぶとのこと。今後細かい資料請求をして、削れるところはないのか?などを考えていきたいと思います。ご意見をお聞かせください。
**東区関連
東区役所跡地公プロポーザルで審査、森学園に決定。結果的に公募に手を上げたのは1事業者だけだったこと。内容は、部活動の練習場とテニスコート。これで東区の活性化になるのか?今後10年の計画を把握しているのか?など個人質問で聞きました。
これから契約し、計画を出してもらう中で地元還元をどういう形で出来るのか?など意見が出たことをとどけながら交渉したいとの答弁でした。