• 17
  • 6月

16日、百花プラザで開催されている

文化☆体験ネット西大寺子ども劇場の総会に参加しました。

記念講演は文芸学者・西郷竹彦先生の「宮沢賢治・注文の多い料理店」についてでした。

91歳とはおもえない、記憶力、表現力でたんたんと、賢治の世界に吸い込まれていきました。「風がどうっと吹いてきて・・・」という

フレーズのあとは大きく場面が変わるのが賢治のお話の世界。

物語を読みながら、途中途中で、先生の解釈をはさまれるのですが、けして物語の受け取り方は押し付けるような説明ではありません。

賢治は・・・同じ物語の中でも

同じ言葉を、漢字やひらがな、カタカナなど表記がばらばらで、統一性がなく解明されていなかったそうですが、西郷先生の研究でその理由がわかったそうです。

賢治は法華経の信者で法華経の教えをわかりやすく伝えるために、童話を書いたとのこと。その教えとは、「諸方実法」

いい悪いとこの世のものの姿を人は見てきめたがるが、誰の目でみるか?どういう条件でみるか?で違う姿が見える、そのどちらもが真実であるということ。絶対性はない。

そして賢治の表記の違いは、賢治という教育者からのメッセージだ、そこで読者がつまずき、考えてほしいという・・・・

どちらの側から見るのか、どの条件からみるのか?その二相が揺らいでいる場面が表記がかわっているところだとのこと。

とてもとても深い話、だけどこれってまさに「唯物論と弁償法」のお話・・・・だと思って聞いていたら

先生も「科学的なものの見方考え方で徹底的に分析してこのことに気がついた」とのこと。

しかし残念ながら、私たちの世代の教科書は、賢治のランダムな表記のしかたが理解されず全部統一されて

掲載されていたとか・・・・・まだまだお元気なうちに、賢治のいろんな作品で講演していただきたいと思いました。

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コメント2通

  1. 野良通信 さんからのコメント:

    賢治の残したものは、完成度が高い。推敲に推敲を重ねて、歳37?で力尽きましたが。彼のトランクには推敲途中の原稿が詰まっていたとか。
    自らを省みて、適当に絵などを載せて誤魔化して?いる昨今のブログなどは彼を見て反省すべきででしょう。

  2. 竹永みつえ さんからのコメント:

    野良通信様

      お久しぶりです。先生も言われていました、一つ一つ深く考えられて書かれていると・・・・もっともっとじっくり読んでみたいと思いました。

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